国産オクラの旬は6~8月の夏季。施設栽培に加え、タイなどの南国からも輸入されているので通年で手に入ります。原産地はアフリカ東北部と言われ、古代よりエジプトで栽培されていたそうです。以外にもオクラの日本での歴史は浅く、一般市場に流通するようになったのは昭和50年代頃と言われています。寒さに弱いため、日本では鹿児島や高知などの温かい地域で主に栽培されています。和食でも多く使われることからなんとなく日本の野菜のようなイメージがあるオクラですが、実は「オクラ」という名前は英語。元々はナイジェリアの現地の言葉が語源と言われています。
おいしいオクラを選ぶときのポイントは「産毛」「ヘタ」「色」です。
産毛…びっしり生え揃っている。
ヘタ…ヘタの切り口がシャキッとしている。
色…鮮やかな緑色。
オクラは低温と乾燥に弱いため、夏なら新聞紙などに包んで冷蔵庫の野菜室の中で保存しましょう。冬場なら冷蔵庫ではなく冷暗所でも大丈夫です。日持ちしない野菜なので、一度に使いきれない場合はラップなどで小分けにして冷凍保存しておくと便利です。
オクラはビタミンや食物繊維が豊富です。オクラの食物繊維は水溶性・不溶性のバランスがよく含まれています。その他、野菜の中ではカルシウムを多く含んでいるのも特徴です。
【ビオチン】
ビオチンはビタミンB群の一種。糖質・脂質・たんぱく質すべての代謝に関わり、エネルギーを作る助けをする働きがあります。また、皮膚や粘膜、髪の毛や爪の健康を保つのにも欠かせない栄養素です。
【ペクチン】
オクラ特有のネバネバの元でもある水溶性食物繊維のペクチン。脂質や糖質の吸収を抑え、血糖値やコレステロールのコントロールを助ける働きがあります。また、便秘や下痢などのお通じの悩み解消にも役立ちます。
【カルシウム】
カルシウムは骨や歯の健康を保つのに欠かせない栄養素であると共に、イライラを抑え、精神状態を安定させる働きがあります。カルシウムを多く含む乳製品が苦手な方などはぜひ積極的に取り入れたい食品です。
オクラとツナのさっぱり和え
①沸騰したお湯にオクラを加え、1分半茹でたらザルにあげて冷水にさらし、水気を切る。
②①を斜め薄切りにする。シソは千切りにする。
③ボウルに★をすべて混ぜ合わせ、②とツナを加えて和える。
POINT:今回使用したシソ・わさびには抗菌作用があると言われ、食中毒が気になる夏にはおすすめの食材です。オクラに含まれる水溶性のビタミンは熱に弱いのであまり長く加熱しないようにしましょう。